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導入事例


東京医科大学病院 様


特定機能病院として高度な医療の提供に取り組んでいる東京医科大学病院。2006年に「ネットワーク型手術映像記録配信システム」を導入し、術中映像の全例録画運用を開始しました。2019年7月、新病院開院を機にシステム最新バージョンであるADMENIC V5へ更新いただきました。
システム更新から1年が経った今、システムをどのように運用し活用されているのか、副院長・菅野主任教授、麻酔科・荻原准教授、柿沼臨床講師、星野看護師長にお話を伺いました。



菅野 義彦 主任教授
副院長
診療情報管理室部長
腎臓内科学分野主任教授
医療情報技師


荻原 幸彦 准教授
日本麻酔科学会指導医
日本集中治療医学会専門医
日本ペインクリニック学会専門医

柿沼 孝泰 臨床講師
日本麻酔科学会指導医
日本医学シミュレーション学会DAMインストラクター
日本医学シミュレーション学会CVCインストラクター
日本周産期・新生児医学会NCPR

星野 師長
中央手術部看護師長



システム概要図





手術後に再確認ができ、その場の見返しが可能に


■システム活用で出来るようになったことは何ですか


菅野先生
手術視野映像、室内視野映像、生体情報を同期録画保存できるため、手術記録の記載が不十分な場合でも後日手術の状況を一度に確認できるようになりました。
映像を記録することの重要性の一つに、その時何が起こっていたのかを把握・確認できることがあります。 手術室には複数の映像があり、それぞれが重要な情報です。同期録画は同時刻で何が起こっていたのかが 一度に把握でき、医療安全の面でも必要なシステムであり実際に役立っています。


星野師長
手術後に映像で作業の見返しや行動の確認ができるため、とても重宝しています。もはや無くなっては困るシステムと感じています。




診療情報管理・医療安全管理の強化へ


■手術映像はどのように管理していますか


菅野先生
当院では、全症例の術中映像を手術視野と室内視野でそれぞれ記録し、長期保管しています。
ADMENIC最新バージョンでは麻酔記録システムとの連携により自動録画機能が追加され、確実に記録するという面でより強化されました。また患者情報や手術情報の自動取得が可能となったため、蓄積する膨大な映像との紐づけが容易になりました。
これらの情報は診療情報管理室で管理し、教育や学会発表に用いる際の持ち出しは申請書と個人情報保護に関する誓約書の提出を必須とし、カンファレンスなどでの視聴についてはセキュリティー重視で認証システムを取り入れ、厳重に管理しています。




スムーズな手術の進行に一役


■手術室内の映像コントロールはいかがですか



手術室全景図

星野師長
中央手術部では1日に何件もの手術が行われており、それぞれの手術ごとにメディカルモニターや壁面大型モニターに映しだす映像が異なってきます。
そんな時、このシステムでは1か所で操作ができるため、手術室内での移動や動きの軽減につながり清潔さを保つことができます。
また、電子カルテの画像も映し出すことが出来るため、オペレーター(術者)の手を止めることなくスムーズな手術の進行ができるようになりました。


柿沼先生
映像の表示や切り替え操作がシンプルで、簡単に使うことが出来ます。




状況把握・確認が簡単になり効率的に仕事ができるようになった


■術野・術場・生体情報の映像がマルチに表示される「マルチ表示視聴システム」の使い勝手はいかがですか


荻原先生
一般的なパソコンと同じ感覚で使用できるので、とても使いやすいですね。クリックひとつで映像の拡大表示ができ、術場再現に役に立っています。


柿沼先生
全手術室の映像を確認できるので、必要なフォローや状況管理にも役立ちます。今後、同様な表示がポータブルにタブレットなどでも確認できるようになれば更に良いですね。


星野師長
通常、手術の進行状況を見ながら次の指示を出していくのですが、広い手術フロアを何度も往復していたのでは時間も人員も必要以上にかかり非効率的です。
これを解決してくれるのが「ADMENIC5 Multi Viewer」です。1か所で全手術室分の映像をモニタリングできるので、無駄なく的確なタイミングで指示を出しやすくなりました。
更に、医療従事者だけでなく、手術後の片づけ・清掃・セッティングなどを行う委託業者の方も全ての手術室の進行状況が分かるので、素早い対応ができ手術間の時間短縮にも繋がっています。 状況を自動的に色分け表示してくれるのも、入室・手術中・退室などが一目で把握できとても助かります。


 

モニター室
マルチ表示視聴モニターが3枚あり、全手術室の状況が確認できる。

 

マルチ表示視聴システム「ADMENIC5 Multi Viewer」
各手術室の術野動画・全景動画・生体モニターの視聴が可能なため、1か所で全室の状況把握ができる。
※画像は表示イメージです。




■近年、遠隔技術や AI 技術が医療の分野でも急速に進歩しています。診療情報や医療安全の観点を含め、遠隔医療や AI 技術の活用、映像の進化について、期待することやお考えをお聞かせください


菅野先生
手術や処置を始め診療情報の重要性は以前と比べ物になりませんが、その技術支援は進んでいません。 そのため診療情報の記録が現場の医療者にとって大きな負担になっています。 現在映像や音声は診療記録として認められていませんが、近い将来記憶容量の問題が解決し、AIを用いて映像や音声から自動的に診療内容を解析し、記録を作成する技術ができることを強く期待しています。個人的にもこのシステム開発には興味を持って取り組んでいます。




東京医科大学病院
https://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/
東京都新宿区西新宿6-7-1