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導入事例


国立がん研究センター中央病院 様


1962年の開設以来、世界最高レベルのがん医療・研究・開発をされている国立がん研究センター中央病院様。
年間約5700件の手術実績があり、日本のハブ病院としてがん医療を牽引されています。
既存システム老朽化の為、2019年1月にカリーナシステム製手術室映像記録・配信システム「ADMENIC」を導入していただきました。
導入から1年が経過し、ADMENICについてご意見、ご要望を伺いました。




導入経緯


(導入時仕様書抜粋)
「センターに設置されている既存の手術室内映像システム/手術動画記録配信システムは長期間の利用による老朽化により機器劣化が進んでいる。老朽化以外に以下の2点の大きな課題がある。1点目は、手術室内のモニター、記録、術野カメラのシステムが独立して設置されており、操作時に複雑な操作をする必要がありミスも誘発しやすい。2点目は、管理端末の操作方法等に課題があり動画編集が困難である。この2点を解決してかつ円滑な運用が可能なシステムを提案すること。」


■以前のシステムの主な課題点
・機器接続箇所や操作ボタンが多く煩雑していた
・故障が多く使いたい時に使えないことがあった
・映像録画関連の機器が全てむき出しになっており、故障や破損が発生していた


▶手術室 ご意見

システムが複雑で、[操作が難しい]、[不具合が発生しても原因の特定ができなかった]、など問題が多くありました。記録配信も不安定で、手術映像システムを使用することが少なくなっていました。




新システム『ADMENIC』で問題解決


■導入システム・機器
・タッチパネル1台で録画操作、映像切り替え、術野カメラ操作可能
・内視鏡などの映像信号接続形状をSDI信号(BNC端子)に統一
・手術室内に無影灯アーム設置術野カメラシステム(Carina製)、無影灯アーム設置31.5型メディカルモニター(EIZO製)、壁面49型モニター(SHARP製)を導入
・手術室映像記録配信システムと電子カルテシステムの情報連携
・マルチ映像表示システム、手術フロア内限定タブレット配信システム


▶手術室 ご意見

「手術室内について」

タッチパネル操作でシンプルになり、手術室スタッフも抵抗なく操作できるようになりました。壁面49型モニターには術野映像を表示できるようになり、スタッフ間での情報共有、または見学者の映像確認に使っています。無影灯アーム設置モニターは、内視鏡スレーブモニターとして使っています。今後の要望としては、タッチパネル操作がより直感的に行えるよう希望します。


「記録システムについて」

手術映像をサーバー録画できるようになり、これまでのSDカード録画や個々管理から一元管理ができるようになりました。


「配信システムについて」

配信先の映像がHD画質で鮮明になりました。また手術記録映像、全景カメラ、生体情報、無影灯アーム設置術野カメラの4映像を同時にモニタリングできるようになり、状況把握に役立っています。今後の要望としては、リカバリーやICUなど違うフロアや離れた場所でもタブレットで閲覧できるよう拡張を希望します。





システム概要図





将来の展望について


■遠隔医療について


▶ご意見 ご感想

オンライン診療や画像診断は広がりを見せ始めていますが、遠隔手術、遠隔患者管理は、映像の配信速度、患者情報セキュリティなどまだまだ課題は多いと感じています。技術面以外にも運用面の課題もあります。例えば診療/治療支援は病院毎に運用方法や薬の使い方が違う為、判断や理解に相違が出る可能性があり、患者管理に対して難しい部分があると考えます。


■映像技術やAI技術への期待


▶ご意見 ご感想

映像自体の技術は進化し続けているので、今後医療の分野での4K、8K、3D、HDR技術の活用に期待します。また、AI技術により人の動きや出入りの変化等に基づいた異常感知と通報などAI技術による診療サポートができるシステムを期待します。


国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院
https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/
東京都中央区築地5-1-1